こんにちは~。皮膚が弱いって“柴犬あるある”だなと思っている、有紗です。
散歩で柴犬の犬友さんに会って、皮膚のことをきくと、かなりの確率で、アレルギーやかゆくなった経験のある子が多いと感じます。
雨の多くなる季節になると、必ずどこか、カユカユがでてきてしまうんです。
そんな時知っておきたい、犬のかゆみ止めの飲み薬について、実際にうちの柴犬おつんさんが飲んだ経験をふまえて、まとめてみました。
(メーカーのゾエティスさんの講義をもとにしています)
アポキル錠の効果と使い方
我が家の柴犬おつんさん、足先や口元、脇の下などが赤くなってしまい、アレルギーということで、処方されたのが、
アポキル錠
飲んでみたところ、効果がありました。
ボリボリ掻いたり、ナメナメしたり、ガジガジ噛んだり、ひっきりなしにかゆがっていたのが落ち着いて、私もほっと、胸をなでおろしました。
その使い方ですが・・・・
飲んで1時間後に、効果のピーク
を迎えます。
時間を決めて飲まなくても良く、かゆみがひどくなってきた時に、スポット的に使っても大丈夫です。
使って見た感想ですが、意外な副作用が・・・。
非ステロイドの飲み薬 アポキルの副作用?
これは、うちのおつんさんだけの症状かもしれないとお断りをしておきますが・・・。
とにかく、眠るのです。
いつもの昼寝よりももっと深く、昏々といったほうがいいかも。
それが、ぐったりした感じに見えてしまって、あまり常用するのが、心配になるほどでした。
それと、食欲がいつもより、モリモリ高まりました。
食欲に波があって、フードを残してしまうことも度々ある柴犬おつんさんですが、服薬中は、いつも完食。
これも、
「なんかちょっといつもと違う」
と感じてしまった要因です。
それまであったストレスが無くなったことによって、多眠や多食が起こっている可能性もあります
幸い、1週間ほどで、かゆみはおさまっていったので、服用は終わりました
では、アレルギーやアトピーに使われる薬「アポキル錠」は、どんなお薬なんでしょうか?
非ステロイドの飲み薬のアポキルって?
ステロイドは、血液中などの受容体に結合して作用する薬なのに対して、
アポキルの成分である「オクラシチニブ」は、神経に作用して、
かゆみの刺激を抑える薬となります。
メリット 早く良く効き、安全性が高く長期間投与することが可能
デメリット 軽い嘔吐や下痢の副作用を起こすことがある
痒みのしくみを、ざっくりご説明すると・・・
かゆみの循環とは
かゆみは、
炎症→神経におけるかゆみ刺激→掻破(そうは)
というサイクルを繰り返して、悪化します。
かゆいのを足で掻いてしまって、さらに悪化・・というサイクルです。
薬の効果として、ステロイドが、炎症に働きかけるのに対して、
アポキル錠の成分「オクラシチニブ」は、神経に対して働きかけます。
ステロイドがよくないとは聞きますが、そもそもどんなメリット、デメリットがあるのか、簡単におさらいしますと・・・
ステロイドってなにがいけないの?
こちらは、アポキル錠が、発売される前に飲んでいた、ステロイドのお薬。
ステロイドのメリット
抗炎症作用、免疫抑制作用がある
効果が早く、安価
ステロイドのデメリット
副作用が現れやすい。
皮膚が薄くなる(外用ステロイド剤)
喉が渇き、尿がたくさん出る。
いろいろな副作用
<腎臓>
多尿
タンパク滲出性糸球体腎症
電解質バランスの不正
<膵臓>
2型糖尿病の素因
膵炎の素因
<膀胱>
易感染症の後亢進
<皮膚・被毛>
脱毛
皮膚が薄くなる
易感染症の亢進
石灰沈殿
<筋肉>
筋力低下
菲薄化
側頭筋萎縮
<循環器>
水分貯留
筋力低下
<リンパ節>
リンパ球減少症
<中枢神経系>
多飲・多尿
情動の変化
<肝臓>
肝酵素値の上昇
脂肪蓄積
<副腎>
副腎皮質ホルモンの産生抑制
医療性副腎皮質機能亢進症
(クッシング症候群)
副腎機能抑制
テキストから転載してみましたが、目がまわるほどの項目がありますね
ステロイドの副作用が出る可能性に対して、アポキル錠は副作用が少ないため、安心と言えますが、アポキル錠が効かないことがあるんです。
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アポキル錠が効かない?
ワンちゃんがかゆがっていて、アポキル錠を服用しても効かない場合、
感染症
である可能性があります。
感染症の皮膚炎は、膿皮症、 マラセチア菌、 脂漏症などが挙げられます。
特徴としては、カサカサしたカサブタが出たり、皮膚がベトベトした状態だったりします。
症状が出た時には自己判断せずに、獣医さんに相談しましょう。
ところで、アポキルはずっと飲んでもいいのでしょうか?
アポキル錠はずっと飲める?
一年以内であれば、常用可です。
ただ、薬は薬です。
臓器に負担はかかるので、なるべく少ないほうがいいです。
抗がん剤として、開発された背景があるアポキル錠、がん医療からみた時には、常用しないほうがいいとされています
さて、ステロイドに頼らず、アポキル錠以外のかゆみの対策は他にどんなものがあるでしょうか?
その他のかゆみ対策
スキンケア・シャンプー療法
メリット 皮膚を清潔に保ちコンディションを整える
デメリット 手間がかかる
シクロスポリン剤(カプセル錠)
メリット 犬アトピー性皮膚炎に有効
デメリット 効き始めに時間がかかり、嘔吐や免疫抑制の作用が起こるリスクがある
犬インターフェロンγ(ガンマ)(注射剤)
メリット 副作用が少なく安全
デメリット 効き始めに時間がかかる
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以上、アポキル錠を飲んだ感想や薬のしくみ、ステロイド剤との比較などをご紹介しました。
まとめてみますと…
まとめ
うちの柴犬おつんさんが、アポキル錠を飲んだ結果、アレルギー・アトピーの飲み薬として、効果がありました。
ステロイドではないので、副作用の心配がほとんどありませんが、おつんさんは、眠気と食欲が増進しました。
副作用が少ないですが、あまり長く飲み続ける(1年以上)のは、避けたほうが良いようです。
激しくかゆがっている愛犬を見るのは、つらいもの。
必要に応じて、非ステロイドの飲み薬・アポキル錠などをはじめとするかゆみ止め対策をとってあげたいですね。